だいじなもの。
「本当に言ってるの?貧血で倒れたなんて一言も言わなかっただろ?」
「それはっ………。心配かけたくなくて」
「本当はその時に寝たからじゃないの?後ろめたくて言えなかっただけじゃないの?」
どうして?
どうしてこんなにも信じてもらえないの?
「一回寝ただけで出来た子供を言い出せなくて俺の所に来たんじゃないのか?」
なんで?
何を言っても信じてもらえない。
「悪いけど今日は帰ってくれない?」
絶望と喪失感だけで今体を支えてる感覚。
「それと、子供は下ろすかアイツに育ててもらって」
「………」
「また連絡する。今日はお互い頭冷やそう」
そう言って家から追い出される形となった。