だいじなもの。
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バタバタ____
「奈緒!?」
深夜の病院に響く足音。
救急隊員に胎児が危険だと言われ、家族に連絡取ってくださいと言われた。
奈緒もずっと“光瑠”と呟いていたので奈緒の携帯を拝借し、勝手に連絡を取った。
「あ、おまっ………!」
俺の顔を見るなり、俺を知ってるかの反応。
ハジメマシテ、だよな?
ス____
「最善を尽くしたのですが、今回は残念な結果となってしまいました」
「意識はありますので、付いていてあげてください」
病室から出てきた医師とナース。
そのまま暗い廊下を歩いて行ってしまった。
今のって、流産ってことだよな?
「早く一緒に居てやれよ」
ピクリともしない光瑠を急かした。
「………お前の子供じゃねぇの?」
やっとの発言がこれ。
意味分かんないんだけど。