だいじなもの。
「こっち」
妙にテンションの高い煌に手を引かれてベッドに誘導された。
急に煌の胸板が近くなったと思ったら次の瞬間にはベッドの上にいた。
早業だ・・・・・・
「実は俺も寝不足なんだよね」
抱き枕を抱き寄せるかのようにギュッと近づいた。
ドキン_____
光瑠以外の異性の温もり少し動揺してしまった。
「寝れない?」
煌の吐息が近いせいで、返事を忘れて煌を見上げた。
「大丈夫、大丈夫・・・・」
何度もそう繰り返しながら私の頭を撫でてくれた。
「大、丈夫・・・・・・スゥ_____」
ありゃ、煌が先に落ちちゃった・・・・・
でも不思議。
緊張はしてるけど、すごい落ち着く。
心地よくてなんだか眠気が・・・・・
無意識に煌のシャツをギュッと握りしめながら深い眠りに落ちた。
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「・・・・・・マ」
誰・・・・?
「・・・・ママ」
私・・・・・・?
私のこと?
「ママ」
あの子だ・・・・・・
「ごめんね。ごめんなさい」
「またね」
「・・・うん」
煌、やっぱり悪夢にはならなかったよ。
あのこは旅立ってしまったけど
“またね”
そう残してくれた。
ママ頑張るから。
もう一度あなたに会えるように頑張るからね。
次会うときは胸を張ってあんたをギュッと抱きしめるからね。