だいじなもの。
「煌?お風呂ありがとう。気持ちよかった」
下に降りるとキッチンに居らず、奥の部屋でパソコンと睨めっこしている煌を見つけた。
あまりにも真剣に睨めっこしている為、少し控えめに顔を覗かせた。
「もう上がったの?」
「うん。ありがとう」
「お腹空いただろ?出来てるよ」
「ありがとう。仕事じゃないの?」
「急ぎじゃないから大丈夫」
パソコンの電源を落としてリビングへ出てきてくれた。
そしてキッチンに立った。
「今日はビーフシチュー作ってみたんだよね。味は保証するよ、味見したから」
目の前に出てきた料理はビーフシチューとサラダ。
「本当に煌が作ったの?」
驚くくらいプロが作ったかのよう美味しそう。
「まぁね。あんまり自炊しないんだけさ、レシピ通り作ったらちゃんと完成した」
これが普段料理しない人の出来栄え?
「食べていい?」
「どうぞ」
「いただきます」
一口ビーフシチューを急いで口に含んだ。
ナニコレ・・・・・
「美味しい・・・・・。美味しすぎるよ!」
手と口が止まらない。
「気に入ってもらえたみたいでよかった」
微笑みながら煌も食べ始めた。
そして他愛のない会話でかなり遅い夕食終えた。
「食べ終わったらシンクに置いといて。後で片すから」
「今度は私が片すよ。その間にお風呂入ってきてよ」
「いいの?」
「うん。こんなにおもてなししてくれたんだから今度は私がお返しする」
「ありがとう。じゃあお言葉に甘えて」
笑顔で見送って、キッチンに立った。
って言っても食器洗うだけだけど。