だいじなもの。


波際でピチャピチャ遊んでる姿に思わずレンズを向ける。


カメラに気づいて笑顔でパシャっと水飛沫を演出してくれた。


「奇麗だよ」

「何言ってるの」


ケラケラと笑いながら垂れている横髪を耳にかける姿ですら絵になる。


「次脱いでみよっか」


サラッと出た台詞に顔を真っ赤にした。


「もういいから早く入ろう!」



そう言いながらパシャパシャとこちらに近づいてくる。



「そういうのはモデルさんに言うことでしょ!」


なんかこなれてる、そういいながら海へと引っ張ろうとする。


「分かった分かった!カメラだけ置いてくる!」


そういうと素直に放してくれた。


「沖行くでしょ?パーカー脱ぐ?」

「ん~・・・・」


悩んでる奈緒を無視してチャックを開けて脱がした。


代わりに先ほど借りた浮輪持たせた。
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