だいじなもの。
「あ、そうだ。」
食事も終わり、ソファーでくつろいでいると煌が急に立ち上がった。
言わなきゃ、言わなきゃ・・・・・
相談、しなきゃ・・・・・
「来週もしかしたら俺の方が遅いから先家に入ってて」
戻ってきた時には右手に何か持っていた。
手を差し出すと、何か乗せられた。
「か、ぎ・・・・?」
「そう、この家の鍵だからなくさないでね」
「・・・・・!?」
話さなきゃいけないのにこんなの貰ったらもと話せなくなる。
返さなきゃ。
「私、煌に言わなきゃいけないことがるから、これは受け取れない」
返そうと煌に差し出すと、それを受け取り横に戻ってきた。
「何?」
目を逸らさずまっすぐ見つめてくる。
一度大きく呼吸をすると、煌の視線から逃げることなく合わせた。
「あのね、私この家に泊まりにくる資格ないかもしれない」
私の突然なセリフに目を見開いて驚いている。
「理由、聞いてもいい?」
コクンと頭を縦に振った。