だいじなもの。


「私、最近はひとりでもちゃんと寝られるようになったの」


それで?とでも言いたそうな顔で見つめられる。


「これ以上煌に迷惑かけられない」


態々毎週水曜日、必ず休みを入れてくれている。


そもそもカメラマンを職にしている人が毎週水曜日空けられるわけがない。


それをしてくれているのだから相当な迷惑と負担になっているはずだ。


「どうしてそう思うの?もしかして俺がそういう態度だった?」


優しい口調だが、ズバッと聞かれた質問に目が泳ぐ。


「だって、カメラマンが毎週同じ曜日を空けるなんて相当な負担でしょ?」

「はぁぁぁ~・・・・・。そっか・・・・・」



大きな溜息をついて頭を抱えてしまった。


その姿で、余程の迷惑だったことに気づく。



そして重い沈黙が流れる。


どうしよう・・・・


私から何か声を掛けた方がいいのかな・・・・


「話一旦ズレていい?」



そんな中口を開いたのは煌だった。


「えっ!?う、うん・・・・・」


どういう意味だろ・・・・・

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