極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
 付き合っているカップルが別れた後に友達に戻るのは珍しくない話だけれど、それは自分にはできないのだと涼我は断言した。

「絶対別れないのか?」

「うん!」

 私たちが過ごした年月と絆があれば大丈夫だと、私は力強く返事をした。

「じゃあ、結婚するか」

「え、えぇ!?」

 ずいぶんと遠回りをして先ほど気持ちが通じ合ったばかりで、やっと恋人になったふたりが、いきなり結婚するなんてかなり唐突な話だ。なんだか急いでいる感じが否めない。

「そんなに驚くことか? 俺たち大人だし」

「大人とかじゃなくて!」

「絶対別れないんだろ? じゃあ結婚しても問題ないもんな」

 別れない自信はあるけれど、結婚はそんなに早く決めてしまっていいものではないはずだ。
 別れないと思っていても、離婚する人もいるわけだから。

 だけど、涼我のことは絶対に逃したくないから、結婚してしまえば永遠に私のものになるのかな? 
 あぁ、もう、頭の中がめちゃくちゃだ。

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