極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
「明日の朝一番に婚姻届を取りに行ってくるから」

「いや、あの……」

「結婚式、どうせなら派手にやるか? それと、新婚旅行の行き先を決めよう。和奏の父さんと母さんに報告しなきゃ。あと、うちの親にも。結婚ってやることいっぱいだけど、ふたりでひとつずつ決めていけばいいよな」

 急にあれこれ想像を膨らませて話す涼我がおかしくて、フフッと噴き出してしまった。

「涼我、順番がめちゃくちゃ」

 いつも涼我は冷静に順序立てて考えるタイプだから、今のはすごく珍しかった。

「悪い、一番大事な順番を飛ばしてた」

 いったいなにを忘れていたのだろうと、涼我の方へ視線を向ける。

「俺と、結婚してください」

 今まで見たことのない、しっかりと信念を持った視線で射貫かれて、私は心臓を鷲掴みにされた。

「本来なら片膝ついて、指輪を渡しながらしたかったんだけど」

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