極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
2.ハイスペックな男
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二日酔いのまま会社へたどり着き、ロッカールームで制服に着替えを済ませる。
時計を見ると、まだ始業まで時間があったので、今なら話せるかもしれないと、昨日の失態を謝るために樹里に電話をかけた。
数回のコールの後、『もしもし』と聞き慣れた声がスマホから聞こえた。
「樹里、昨日はごめん」
開口一番私が謝ると、フフッと電話口で樹里が笑う。
『私はいいけど、大丈夫だった? 一応、涼我に電話しといたんだけど』
「うん、マンションまで来てくれたよ」
『和奏が酔いつぶれたら電話してくれって、前から涼我に言われてるしね。部屋までちゃんと送り届けたい、って』
樹里と涼我の間でそんな約束ができていたなんて知らなかった。
涼我は全然関係ないのだからそこまでしなくても、と思うけれど、きっとそれは涼我の世話焼きな性格に起因している。
理由は、たまたま家が近いから。
幼馴染だし、私が道端で寝てしまわないように、それくらいは面倒をみてやってもいい、くらいの気持ちなのだ。
以前も酔って帰ってくるところを偶然涼我に見られていて、同じようなことが絶対また起こると予測されていた。
二日酔いのまま会社へたどり着き、ロッカールームで制服に着替えを済ませる。
時計を見ると、まだ始業まで時間があったので、今なら話せるかもしれないと、昨日の失態を謝るために樹里に電話をかけた。
数回のコールの後、『もしもし』と聞き慣れた声がスマホから聞こえた。
「樹里、昨日はごめん」
開口一番私が謝ると、フフッと電話口で樹里が笑う。
『私はいいけど、大丈夫だった? 一応、涼我に電話しといたんだけど』
「うん、マンションまで来てくれたよ」
『和奏が酔いつぶれたら電話してくれって、前から涼我に言われてるしね。部屋までちゃんと送り届けたい、って』
樹里と涼我の間でそんな約束ができていたなんて知らなかった。
涼我は全然関係ないのだからそこまでしなくても、と思うけれど、きっとそれは涼我の世話焼きな性格に起因している。
理由は、たまたま家が近いから。
幼馴染だし、私が道端で寝てしまわないように、それくらいは面倒をみてやってもいい、くらいの気持ちなのだ。
以前も酔って帰ってくるところを偶然涼我に見られていて、同じようなことが絶対また起こると予測されていた。