極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
「すきっ腹で飲んだら、この前みたいに酔うぞ」

 隣からひょいと腕が伸びてきて、ジョッキをテーブルに戻された。

「なんか食いながら飲めって」

 涼我が頼んだ枝豆や肉じゃがが私の目の前に突き出される。
 肉じゃがは頼んだばかりだったようで、小皿に取って口にすると、冷めていないし味もよく染みていておいしかった。

 私が悪酔いしないようにと事前に気づいてくれるし、涼我はこういうところがやはり世話焼きだ。
 この前あんな醜態を見せてしまったのもあるだろう。

「この前は……ごめん。感謝してる」

 面倒をかけてしまったのはたしかだし、それについては申し訳なく思っている。
 ボソリとつぶやくように謝ってみると、涼我もあきれたようにフフッと笑った。

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