極上初夜は夫婦のはじまり～独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします～

「どうぞ。座って？」

「ありがとうございます。お邪魔します」

　三浦さんの住まいは都内の一等地にそびえるマンションだ。

　私服の三浦さんを見るのは初めてだけれど、藍色の長袖シャツに黒のボトムスという普段のスーツとは違うラフな格好も、とってもオシャレでカッコいい。

　案内された部屋は白と黒を基調としたインテリアで、洒落た絵画が飾られていたりオブジェが置かれたりしている。
　美術品に造詣が深いところも素敵だし、イケメンでハイスペックな三浦さんのイメージにピッタリだ。

「和奏ちゃん、緊張してる？」

「そりゃ、しますよ。あはは」

　愛想笑いで笑顔を作ってみたものの、見事に不自然だ。
　三浦さんがこんなすごい部屋に住んでいるなんて思ってもみなかったから圧倒されているけれど、よく考えてみたら世界を股にかける国際弁護士さんだから、高級マンションに住んでいても当然のようにそれが似合っていて、私とは次元が違う。

「綺麗にしてらっしゃるんですね」

　小姑のようにキョロキョロと部屋を見回す私がおかしいのか、三浦さんがクスリと笑った。