極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
「水飲むか?」

 私がソファーに沈んだままコクリとうなずくと、涼我は無遠慮に冷蔵庫を開けて、ペットボトルの水をグラスについで渡してくれた。
 それをグビグビと飲み干し、ふぅーっと息をつく。
 それにしても涼我は、自分の家でもないのにまるで自分の家のごとく動線に無駄がない。

「さすがに飲みすぎだろ」

「だって。今日は部長に嫌なこと言われてね……」

「わかったから。明日も仕事だろ? 愚痴はまた改めて聞くとして、とりあえず今日はもう寝ろ」

 会社の愚痴を零そうとしたが、涼我は酔ってろれつが怪しくなっている私の話を打ち切った。

「……う……ん……」

「そこで寝るな!」

 本格的に(まぶた)が下がってきて、体が鉛のように重くなり、そのままソファーで意識を失いかけたけれど。
 涼我に左腕を引っ張られ、面倒だなと思いながらも起き上がってよろよろと寝室へと向かう。

「早く着替えろよ」

「もうこのまま寝る」

「しょうがないな。布団で寝るなら風邪ひかないからいいか」

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