極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
涼我の怒りが静まったところで、私は寝室のベッドで横になった。
そのまま三十分ほどウトウトしてしまい、壁の時計に目をやると時刻は午後十時になろうとしていた。
「病院に行かなくて本当に大丈夫か?」
ベッドのそばまで涼我がやってきて、私の顔を心配そうに覗き込む。
「行くなら俺、すぐに車取ってくるから。近くの救急病院ってどこだ」
涼我がベッドの縁に座り、病院の場所をスマホで探そうとしてくれたけれど、私は横になったままそっと手を伸ばして制止した。
「大丈夫。薬が効いたからもう平気」
ゆっくりと上半身を起こすと、涼我がまだ寝ているようにとベッドへ押し戻す。
無理をしているわけではなく水が飲みたいのだと言ったら、涼我が取りに行ってくれた。
「発疹が引いたな。よかった」
冷たいペットボトルの水を喉に流し込むと、体がかなり落ち着いてきたのが自分でもわかった。
涼我も私が快方へ向かっているので、ひと安心したようだ。
「冷蔵庫空っぽだし、コンビニで適当に買ってくる」
アレルギーはもうおさまったけれど、今日は精神的に疲弊していて、なにも口にする気は起こらない。
私の様子をうかがう涼我に首を横に振った。
「いいよ。なにもいらない」
「甘いものならいけるんじゃないか? 和奏は昔からプリンが好きだったよな」
なにか少しでも呼び水になればと考えてくれる涼我が優しすぎて胸が熱くなる。
「子供の頃はそうだったね」
「今は違うのか」
アレルギーだけではなく、涼我は私の好きなものや嫌いなものすべてを熟知していて、そこがほかの男性と決定的に違う点だ。
「ううん、好きだよ」
私の発言におかしなところはないはずなのに、涼我が戸惑ったように視線をはずす。
「どうしたの?」
「なんでもない。ちょっと出てくる」
涼我はコンビニに行こうと立ち上がりかけたけれど、私が腕を引っ張ると再びベッドの縁へと腰を下ろした。
「行かないで」
自分でも驚くほど甘えるような声が出て、それを聞いた涼我は優しい笑顔で私の頭を軽くなでる。
「すぐ戻ってくるから」
「そばにいてほしいの」
誰でもよかったわけではなく、私に安心感を与えてくれる涼我だから、今はそばにいてほしかった。
たとえ短い時間だとしてもひとりになるのは不安で、どこにも行かないでほしい気持ちが強くて、私はとっさに涼我に抱きついてしまう。
涼我も私の肩を抱き、自然と目が合うと、ふたりの唇が重なった。
突然のキスに驚いて私が下を向けば、涼我が私の上半身をベッドへ押し倒した。
鋭い瞳で射貫いた後に、今度は深いキスを繰り返す。
涼我の手が伸びてきて私の胸に直接触れたとき、小さく「あっ」っと声が出て、涼我と至近距離で視線が交わった。
でもそれは普段知っている涼我の顔ではなく、大人の男の色気をまとっていて、私はドキドキが止まらずに酔いしれてしまう。
「絶対に離さないから覚悟しろ」
聞こえてくる涼我の甘い言葉と低い声が、私の脳を震わせる。
手と手を絡めて私をベッドへ縫いつけながらの行為と激しいキスに頭がボーッとしたけれど、私は不思議と嫌ではなかった。
むしろお互いの素肌がピッタリと触れ合ってひとつになると、高揚して幸せな気持ちに包まれた。
この日の夜、私たちは裸のまま抱き合って眠りにつき、朝を迎えた。
そのまま三十分ほどウトウトしてしまい、壁の時計に目をやると時刻は午後十時になろうとしていた。
「病院に行かなくて本当に大丈夫か?」
ベッドのそばまで涼我がやってきて、私の顔を心配そうに覗き込む。
「行くなら俺、すぐに車取ってくるから。近くの救急病院ってどこだ」
涼我がベッドの縁に座り、病院の場所をスマホで探そうとしてくれたけれど、私は横になったままそっと手を伸ばして制止した。
「大丈夫。薬が効いたからもう平気」
ゆっくりと上半身を起こすと、涼我がまだ寝ているようにとベッドへ押し戻す。
無理をしているわけではなく水が飲みたいのだと言ったら、涼我が取りに行ってくれた。
「発疹が引いたな。よかった」
冷たいペットボトルの水を喉に流し込むと、体がかなり落ち着いてきたのが自分でもわかった。
涼我も私が快方へ向かっているので、ひと安心したようだ。
「冷蔵庫空っぽだし、コンビニで適当に買ってくる」
アレルギーはもうおさまったけれど、今日は精神的に疲弊していて、なにも口にする気は起こらない。
私の様子をうかがう涼我に首を横に振った。
「いいよ。なにもいらない」
「甘いものならいけるんじゃないか? 和奏は昔からプリンが好きだったよな」
なにか少しでも呼び水になればと考えてくれる涼我が優しすぎて胸が熱くなる。
「子供の頃はそうだったね」
「今は違うのか」
アレルギーだけではなく、涼我は私の好きなものや嫌いなものすべてを熟知していて、そこがほかの男性と決定的に違う点だ。
「ううん、好きだよ」
私の発言におかしなところはないはずなのに、涼我が戸惑ったように視線をはずす。
「どうしたの?」
「なんでもない。ちょっと出てくる」
涼我はコンビニに行こうと立ち上がりかけたけれど、私が腕を引っ張ると再びベッドの縁へと腰を下ろした。
「行かないで」
自分でも驚くほど甘えるような声が出て、それを聞いた涼我は優しい笑顔で私の頭を軽くなでる。
「すぐ戻ってくるから」
「そばにいてほしいの」
誰でもよかったわけではなく、私に安心感を与えてくれる涼我だから、今はそばにいてほしかった。
たとえ短い時間だとしてもひとりになるのは不安で、どこにも行かないでほしい気持ちが強くて、私はとっさに涼我に抱きついてしまう。
涼我も私の肩を抱き、自然と目が合うと、ふたりの唇が重なった。
突然のキスに驚いて私が下を向けば、涼我が私の上半身をベッドへ押し倒した。
鋭い瞳で射貫いた後に、今度は深いキスを繰り返す。
涼我の手が伸びてきて私の胸に直接触れたとき、小さく「あっ」っと声が出て、涼我と至近距離で視線が交わった。
でもそれは普段知っている涼我の顔ではなく、大人の男の色気をまとっていて、私はドキドキが止まらずに酔いしれてしまう。
「絶対に離さないから覚悟しろ」
聞こえてくる涼我の甘い言葉と低い声が、私の脳を震わせる。
手と手を絡めて私をベッドへ縫いつけながらの行為と激しいキスに頭がボーッとしたけれど、私は不思議と嫌ではなかった。
むしろお互いの素肌がピッタリと触れ合ってひとつになると、高揚して幸せな気持ちに包まれた。
この日の夜、私たちは裸のまま抱き合って眠りにつき、朝を迎えた。