極上初夜は夫婦のはじまり~独占欲強めな社長ととろ甘結婚いたします~
それから大学を出た俺は、IT関連の会社を立ち上げた。
仕事は順調だし、和奏好みのオシャレさも身に付けた。
わざわざ和奏の住んでいるマンションの近くにも引っ越したし、よく行く居酒屋の常連にもなった。
それでもふたりの関係性は依然変わらない。
でも最近、温泉に行った際には、素直に自分の想いがあふれ出てキスしてしまった。
和奏が少しは俺をひとりの男として見てくれたらいいのにと、そんな欲が出てきてしまう。
「涼我さん、これって誰ッスか?」
過去をぼんやりと思い出していた俺に、社員のヒロが話しかけてきた。
俺が渡したメモを黒縁メガネ越しに見ながら不思議そうにしている。
ヒロは笑うとなくなってしまうような切れ長の細い目をしていて、身長は百七十センチほどで痩せ型の男だ。
まだ二十二歳と若いが、ITオタクでスキルは俺よりも長けているくらいの逸材だから仕事が早く、頼むとなんでもサクサクこなしてくれるので助かっている。
「三浦宏樹……弁護士さん?」
「ああ。SNSやってるみたいだから。わかることはなんでも細かく調べて」
「うちって調査会社でしたっけ?」
和奏さん絡みですか、業務外ですよね、とでも言いたげな、ふざけた顔を向けてくる。
「メシ奢るからやってくれよ」
仕事は順調だし、和奏好みのオシャレさも身に付けた。
わざわざ和奏の住んでいるマンションの近くにも引っ越したし、よく行く居酒屋の常連にもなった。
それでもふたりの関係性は依然変わらない。
でも最近、温泉に行った際には、素直に自分の想いがあふれ出てキスしてしまった。
和奏が少しは俺をひとりの男として見てくれたらいいのにと、そんな欲が出てきてしまう。
「涼我さん、これって誰ッスか?」
過去をぼんやりと思い出していた俺に、社員のヒロが話しかけてきた。
俺が渡したメモを黒縁メガネ越しに見ながら不思議そうにしている。
ヒロは笑うとなくなってしまうような切れ長の細い目をしていて、身長は百七十センチほどで痩せ型の男だ。
まだ二十二歳と若いが、ITオタクでスキルは俺よりも長けているくらいの逸材だから仕事が早く、頼むとなんでもサクサクこなしてくれるので助かっている。
「三浦宏樹……弁護士さん?」
「ああ。SNSやってるみたいだから。わかることはなんでも細かく調べて」
「うちって調査会社でしたっけ?」
和奏さん絡みですか、業務外ですよね、とでも言いたげな、ふざけた顔を向けてくる。
「メシ奢るからやってくれよ」