【短編】涙の理由を、言い訳させて。
「理希くん…!」
__時刻は放課後。
理希と帰ろうとしたところに
林さんがやってきた。
「えぇっ!?林さんどうしたの!?」
「あの、今日一緒に帰りませんか…!!
ふ、ふたりで…」
「………」
__あぁ、さっきイジワルしちゃったから
それが返ってきたのかな。
「えっ…でも…」
理希は、わたしと林さんを交互に見ながら
困ったような顔をしている。
困らせているのは……きっとわたし。
邪魔者は、わたしの方。