Black sweet Darling!《完》
予想外の光景に思わず凝視してしまう。
「何?今度こそ見惚れた?」
おにぎりを齧りながら笑う顔も様になるのだから世の中不公平だ。
「そりゃ見ますよ。凄い社長なんでしょ?こんなとこでそんなことしてていいんですか?」
勢いのあるベンチャー企業の社長なんだったら、ご飯食べる間も惜しいくらい動き回ってるもんじゃないのだろうか。
でもあたしの隣に座る彼は、呑気にピクニック気分だ。
「飯くらい好きにさせろよ。どんな忙しくても落ち着く時間は必要だろ。その方が効率も上がるしな。」
「まぁ…そうですけど。」
驚いた。
こんな腹立つ奴と同じ意見だなんて。
考えてみると、初日の登場から連日、一日に三回はloopに来ている彼。
一言二言からかうようなことを言ってブルーマウンテンを注文する。
もしかしてあれも彼の言う落ち着く時間ってやつなのだろうか?
だとしたら少々腹がたっても聞き流してやるか、なんて思えてくるから不思議だ。
あたしは一緒にランチしてる事に何の疑問も持たず、ハムサンドの残りを美味しく頂いた。
ブルーマウンテンを喉に流し込み、午後も頑張るかと息を吐いた時、黙っていた柳瀬蒼士が不意に話しかけてきた。
「で、何でため息ついてたんだ?」
「何?今度こそ見惚れた?」
おにぎりを齧りながら笑う顔も様になるのだから世の中不公平だ。
「そりゃ見ますよ。凄い社長なんでしょ?こんなとこでそんなことしてていいんですか?」
勢いのあるベンチャー企業の社長なんだったら、ご飯食べる間も惜しいくらい動き回ってるもんじゃないのだろうか。
でもあたしの隣に座る彼は、呑気にピクニック気分だ。
「飯くらい好きにさせろよ。どんな忙しくても落ち着く時間は必要だろ。その方が効率も上がるしな。」
「まぁ…そうですけど。」
驚いた。
こんな腹立つ奴と同じ意見だなんて。
考えてみると、初日の登場から連日、一日に三回はloopに来ている彼。
一言二言からかうようなことを言ってブルーマウンテンを注文する。
もしかしてあれも彼の言う落ち着く時間ってやつなのだろうか?
だとしたら少々腹がたっても聞き流してやるか、なんて思えてくるから不思議だ。
あたしは一緒にランチしてる事に何の疑問も持たず、ハムサンドの残りを美味しく頂いた。
ブルーマウンテンを喉に流し込み、午後も頑張るかと息を吐いた時、黙っていた柳瀬蒼士が不意に話しかけてきた。
「で、何でため息ついてたんだ?」