Black sweet Darling!《完》
ーーーーーー


「どうしよう…」


閉店後、売上額を見ながら呟く。

思っていたより伸びなかった。
この調子じゃ目標達成も難しい。

どうやったら買ってくれるんだろう。


「奈々さん…大丈夫ですか?早番なのにこんな時間まで。」

着替え終わったマコちゃんに声をかけられて顔を上げる。


「大丈夫だよー。こう見えて体力には自信あるからね。」

「でも…」


不安そうに眉を下げるマコちゃんに、心配させてはいけないなと思う。


「マコちゃん達にはお店の方守ってもらってるんだから、よろしく頼むよ?」


具体的な数字についてはヨージさんとあたししか知らないから、余計に不安なんだろう。

あたしはマコちゃんを安心させるように笑った。


明日は二日目。

ヨージさんはどうしても豆の買い付けに行かなくてはならないから不在だ。
ブラジルとの往復だから二週間は戻らない。


弱音なんて吐いていられない。

戸締りをして着替えて店を出た。
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