Black sweet Darling!《完》
それから柳瀬さんと押し問答の末半ば強引に家を出てきた。
だって悠長に朝食なんて取ってる場合じゃない。

それにしても。
30階って、どんなマンション住んでんだよ…
まぁ住んでそうだけど!


やっと一階に着いて走る。


あ、もしかしてわりと近所?

見たことのある景色に助かったと思っていると、


ププッ


「乗っていけ。」


目の前に颯爽と止まった黒いスポーツカー。

運転席から顔をのぞかせたのは、やっぱり柳瀬さんで。


開けられた助手席に、慌てて乗る。

今は一刻も早く店に着きたい。


それから物凄いスピードで走り、店まで数分で到着した。


「ありがとうございました!!このお礼は必ず!」


ぺこりとお辞儀をし、店まで走る。


「またすぐ会う事になるけどね。」


後ろで何か聞こえた気がしたが、そのまま走り続けた。
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