Black sweet Darling！《完》

「浅里、それがな…」


その声のトーン、やっぱり…


目の前が真っ暗になりそうになったその時



「売上はクリア。妨害されていたのにあれだけ売れば上等だ。」


突然聞こえた声に驚いて振り返る。

そこに居たのはさっきまで一緒にいた柳瀬さん…


と、オーナー？？


「何であなたが…？」


スーツで決めた柳瀬さんと、その隣に小さく背中を丸めている小太りのその人は間違いなくこのビルのオーナーだ。


わけがわからない。

何でこの人達が一緒にいるの…？



「店長含めスタッフの皆様、営業妨害のような事をしてすみませんでした。

私共はビルの管理の方に徹しますので、今後ともよろしくお願い致します。」


は…？

謝ってるし、、ビル管理って…？？


ヨージさんを見ると、うんと頷いて微笑んでいる。
既に知ってるらしい。



「要するに、もう30%なんて考えなくてもいいって事だ。
お前は今まで通り美味いコーヒーを入れろ。


新オーナーからの命令だ。」



ニヤリと不敵な笑みを浮かべ、そいつは言い放った。