Black sweet Darling!《完》
「はぁーい!お客様!ご注文はどうなさいますかぁ〜〜??」


休憩室からマコちゃんが物凄い勢いで飛び込んできた。

あれ、仮眠中じゃなかったのかな?


「あの、失礼ですが、A'zカンパニーの柳瀬社長ですよね…?」

「ああ、そうだが。」

「雑誌で拝見しました〜〜!!いつでもご来店下さいね!サービスさせていただきますので!!」



…何だなんだ?
マコちゃん、この常識はずれの失敬野郎の事、知ってるの?

あ、マコちゃんが失礼男に見せてる雑誌は、さっき私に見せようとしてたやつだ。


「ああ…。でもそっちの店員は自販機で買えって言ってたけど?」


はい、言いましたとも。

そりゃお客様に対する態度としては問題あるだろうけど。
でも私の気持ちは変わらないよ。
みんな大事なお客様だもん。


「順番を守ってくださるなら、いつでもご来店下さいませ?」


お金で解決しようなんて二度と思うなよ、若造!
とここまでは声には出さないけれど。


「ふっ。上等だ。」


不敵な笑みを携えて、どっかの社長と呼ばれるそいつは、

あたしのお気に入りの


マンデリンのブラックをテイクアウトした。
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