俺様Dr.に愛されすぎて



『……わかった。じゃあ声かけとくから、店の予約とかそういうのはそっちに任せる』

「えっ!いいんですか!」

『4人くらいならすぐ集まる。じゃあ、日程と時間とかはまたあとで』



それだけの会話を済ませると、真木先生はすぐ電話を切ってしまった。

ホーム画面に戻したスマートフォンをデスクに置くと、深田さんは「よし!!」とガッツポーズを決める。



「ありがとうございます、藤谷さん!!ていうか真木先生って声超かっこよくないですか!?あの声で顔もいいとか最高じゃないですか!?」

「そ、そうかな……」

「そうですよー!そんなイケメンの知り合いなんて、きっといいメンツ揃うだろうなぁ。あー楽しみ!藤谷さん本当ありがとうございます!」



深田さんは嬉しそうにはしゃぐと、私にぎゅーっと抱きついた。

よしよし、と彼女の背中を撫でながら、胸に浮かぶのはどこか複雑な感情。



……私が合コンに参加するってわかっても、普通の反応なんだ。

合コン相手も集めてくれるみたいだし。散々『好き』とか『他の男に触らせるな』とか言っておいて合コンに行くのは許すなんて、わけがわからない。



『行くな』とか、止めてほしかった……なんて、期待をした自分の心の方が、わけがわからないけれど。

そんな、変な気持ちを感じている。









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