俺様Dr.に愛されすぎて
「って、え!?ま、真木先生!?なんで!?どうしてここに!?」
「……寝起きから飛び起きたり安堵したり騒いだり、忙しい奴だな」
うっ。
いつから起きていたのかは知らないけれど、起きてからの私の様子を見ていたらしい。
呆れたように鼻で笑う彼は、ワイシャツのボタンを開けて鎖骨や胸元を露わにしている。
イケメンは寝起きもセクシー……って、そうじゃなくて!
なんでここに真木先生が!?
ふと自分の姿を見れば、私の格好はキャミソールに下はスカートのまま。
ベッドの周りには脱いだ服やお互いのカバンなどが散らかしてある。
まさか、私……酔った勢いで真木先生と……!?
昨夜、タクシーに乗ったあたりからの記憶が一切なく、サーッと血の気がひいた。
そんな私を見て、真木先生はふっと笑う。
「なに勘違いしてるんだよ。なにもないよ」
「へ?」
「昨日藤谷がタクシーで寝ちゃったから部屋まで届けて、そしたら俺のシャツ掴んで離さないから。添い寝してただけ」
そ、添い寝……そっか、それだけでなにもなかったんだ。
起きないくらい熟睡してしまったというのも恥ずかしいけれど、なにもなかったということにとりあえず安堵した。