待宵草~羽賀夏貴~
それから彼女の名前を知った。偶々俺の親友の幼なじみだったのだ。
「葉山桜音(ハヤマオト)。変わった名前だな。」
親友に言うと
「字面は綺麗なんだけどな。」
と笑った。その声と表情はいつもより柔らかくどこか愛おしそうだった。
それから少し葉山のことを親友から聞いた。やはり始終彼はいつもより優しい表情だった。
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