あなたと私の関係



「……どうしよ」




その後、本屋さんに行ったりカフェでお茶を飲んだりネットカフェにカラオケ、と思いつくところは全部当たって、気付けば22時すぎ。



制服姿だし、おまけに化粧っ気のない童顔の私はカラオケやネットカフェに深夜までいられる訳もなく、結局大荷物を抱えて街中を歩くことになった。




元のアパートに帰っても電気すらつかないしなぁ。



かと言って雨宮さんの家になんかもちろん行けないし。



お母さんに電話…だめだめ。仕事で忙しいんだってば。



まぁ、野宿するよりはマシかな。うん、帰ろう。




迷った挙句、結局元のアパートに帰ろうと1人キャリーバッグをガラゴロと引きずりながら帰路につく。



というか、制服姿でこんな時間に出歩いてるなんて初めてかも。



補導とかされたらお母さんに連絡いっちゃうのかな。



そうしたらそれこそ心配かけちゃうし、早く帰ろう。




でも、少し小走りで急いで帰ろうと一歩踏み出した時、それはあっさり阻止されてしまった。




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