あなたと私の関係



それから1週間。



懲りずにご飯を作り続ける私を見て諦めたのか、雨宮さんは何も言わなくなった。



もちろん食べてくれるようになった訳では無い。



相変わらず手付かずだけど、小言はなくなり、用意されたご飯を見て時々またか、と顔をしかめる程度だ。



でも、そんなことが続いたある日、ついに恐れたいた事態が起こってしまった。




「……あれ、靴がある」




放課後、いつも通りスーパーで買い物をしてから帰ると、珍しく玄関に雨宮さん靴があった。



いつもなら出しっぱなしになんてしないのに、今日はどうしたんだろう?




「ただ今帰りました」



不思議に思いながらリビングに顔を出すと、ソファに横たわる雨宮さんの姿。





「雨宮さん今日は早いんですね。半日休みとかですか?」




「…」




買ってきたものを冷蔵庫にしまいながら声をかけるけど、返事がない。




「……雨宮さん?」




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