あなたのことは絶対に好きになれない!
「お。俺のこと覚えててくれたんだ?」
「覚えてるよー」
オウスケくんにいじめられていたせいで男子とはほとんど話さなかった私だけど、康太くんだけは何故か話しやすかった。
よく亜水ちゃんと康太くんと三人で遊んだっけ。
正直、オウスケくんと付き合うようになった現在も、男性と話すのはまだ苦手。
だから今日ここに集まってる男の子たちとも、あんまり上手く話せずにいた……。
でも、康太くんとはやっぱり平気みたい。理由は分からないけど、大らかで優しげな雰囲気が昔と全然変わってないからかなぁ。
「康太くん、あんまり変わってないねえ」
「よく言われる。お前は可愛くなったよな」
「えー? またまた……。
ていうか、康太くん私のこと『お前』って呼んだっけ?」
「それは……」
「ん?」
歯切れの悪い彼に私が首を傾げると、私たちの間に亜水ちゃんが割り込み。
「久美香のこと、何て呼べばいいのか分からなくて照れてんのよ、こいつ」
と言ってきた。
「ちょっ、亜水! お前サラッとそういうこと……!」
「昔と同じように呼べばいいじゃない。〝久美香ちゃん〟って」
「この年齢で〝ちゃん〟は恥ずかしいだろ……」
「そんなことないって。彼女のこと〝ちゃん〟付けで呼んでる彼氏、いっぱいいるよ?」
「俺は彼氏じゃねーし。元同級生に〝ちゃん〟は恥ずかしいだろって話だよ」
そういうことか。そう言えば、昔から亜水ちゃんと康太くんはこんな風に言い合いとかしてたっけ。この光景も懐かしいなぁ。思わず頬が緩む。
「呼びやすいように呼んでくれればいいよ。〝ちゃん〟でもなんでも」
「そ、そうか? じゃあ、せっかくのあの頃以来の再会だし、あの頃と同じ〝久美香ちゃん〟で」
少し照れ臭そうにそう話す彼が、何だか可愛いと思ってしまった。
「覚えてるよー」
オウスケくんにいじめられていたせいで男子とはほとんど話さなかった私だけど、康太くんだけは何故か話しやすかった。
よく亜水ちゃんと康太くんと三人で遊んだっけ。
正直、オウスケくんと付き合うようになった現在も、男性と話すのはまだ苦手。
だから今日ここに集まってる男の子たちとも、あんまり上手く話せずにいた……。
でも、康太くんとはやっぱり平気みたい。理由は分からないけど、大らかで優しげな雰囲気が昔と全然変わってないからかなぁ。
「康太くん、あんまり変わってないねえ」
「よく言われる。お前は可愛くなったよな」
「えー? またまた……。
ていうか、康太くん私のこと『お前』って呼んだっけ?」
「それは……」
「ん?」
歯切れの悪い彼に私が首を傾げると、私たちの間に亜水ちゃんが割り込み。
「久美香のこと、何て呼べばいいのか分からなくて照れてんのよ、こいつ」
と言ってきた。
「ちょっ、亜水! お前サラッとそういうこと……!」
「昔と同じように呼べばいいじゃない。〝久美香ちゃん〟って」
「この年齢で〝ちゃん〟は恥ずかしいだろ……」
「そんなことないって。彼女のこと〝ちゃん〟付けで呼んでる彼氏、いっぱいいるよ?」
「俺は彼氏じゃねーし。元同級生に〝ちゃん〟は恥ずかしいだろって話だよ」
そういうことか。そう言えば、昔から亜水ちゃんと康太くんはこんな風に言い合いとかしてたっけ。この光景も懐かしいなぁ。思わず頬が緩む。
「呼びやすいように呼んでくれればいいよ。〝ちゃん〟でもなんでも」
「そ、そうか? じゃあ、せっかくのあの頃以来の再会だし、あの頃と同じ〝久美香ちゃん〟で」
少し照れ臭そうにそう話す彼が、何だか可愛いと思ってしまった。