桐谷高校殺人投票
けれど……。


生徒たちが話を聞いている間、梨央が裕司に何か話しかけていた。


裕司はそれを聞いて頷き、1人輪から離れて行く。


数分ほど経った時、裕司が手に缶ジュースを持って戻って来た。


梨央はそれを受け取り、ニッコリとほほ笑む。


裕司の頬はそれだけで赤く染まった。


「なにこれ?」


教室内の彩が首を傾げている。


「梨央と裕司って付き合ってたの?」


里子が梨央へ向けてそう聞くと、梨央はビクリと身を震わせてそっぽを向いてしまった。


梨央の彼氏はずっと悠だった。


この映像の頃にはもう付き合っていたはずだ。
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