桐谷高校殺人投票
雲の中に晴れ間が見えて明るくなっている。


「そうだね」


あたしは頷いた。


このまま殺し合いが始まってしまうよりは、ジャンケンで殺す側の人間を決めて次の投票まで持ち込んだ方がいい。


あたしと大和は立ち上がり、教卓へと近づいた。


その間に雨がやまなければ、その時は……。


そこまで考えて思考回路を停止した。


そんなこと考えても仕方がない。


今はこれで時間を稼ぐしかないのだ。


あたしたちは輪になり、集まった。


その瞬間、懐かしい光景が蘇って来た。


あたしたち3人はいつもこうして遊んでいたんだ。
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