桐谷高校殺人投票
チャイム
ズル……ペタ。


ズル……ペタ。


何かを引きずって歩くようなその音はゆっくり、だけど確実にA組の教室に近づいてきていた。


みんながその音に聞き耳を立てている。


肉が床にこすれるような不快な音にネネが口を押えて勢いよく立ち上がった。


そのまま教室を出てトイレへと駆け込んでいく。


足音はトイレとは逆方向からまだ聞こえてきている。


ズル……ペタ。


ズル……ペタ。


ズル……。
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