キミといつもの場所で、手を繋ぐ
そして、この帰り道は、そんな雨宮くんとの思い出が多すぎるのです…
些細な、小さな思い出ですら綺麗で楽しい優しい思い出なのです。
思い出が楽しいものだから。
キラキラしたものだから…
余計に隣に雨宮くんがいないのが辛いんです…
きゅっとリュックの肩紐を握りしめました。
──もう、雨宮くんと帰れないのかな…
ボツボツボツと。
雨が傘を叩く激しい音だけが1人の帰り道に響くようでした…