キミと初恋。
✴︎
「かすみー、今夜はすき焼きだって。卵が足りないから買い出しに行こう!」
「それなら私一人で買いに行って来るよ。お姉ちゃんは帰ってきたばっかなんだからゆっくりしてなよ」
私がリビングに入ると、お姉ちゃんはお母さんと一緒にキッチンに立っていた。
「そうよ、かすみに頼んで風花はゆっくりしてなさい」
お母さんにそう言われるとなんだかムッとしてしまう。
「いいのいいの。久しぶりだし地元をゆっくり歩きたい気分なの。だからねっ、かすみ一緒に行こう?」
「お姉ちゃんがそう言うなら……」
お姉ちゃんは綿毛のようにふわふわとした柔らかな笑顔で私の腕を掴んできた。
久しぶりにお姉ちゃんと一緒に出かけれるなら、それが例えスーパーだとしても素直に嬉しい。
お姉ちゃんは忙しいし、自分のやりたい事を追いかけてるわけだから私は大人しくお姉ちゃんが帰ってくるのを待ってた。
いろんな事を制限して、我慢して、お姉ちゃんは今の立場にいる。だからそれを邪魔したくない。
そう思ってただけに、お姉ちゃんと一緒にいられるこの時間は私にとって、とても貴重なものだった。
「かすみ、なんだかしばらく会わないうちに綺麗になったね」
家を出てすぐのことだった。お姉ちゃんはそう言って私の頭を撫でてくる。
「なってないよ。綺麗になったのはお姉ちゃんの方でしょ」
身内のよしみというやつだろうか。お姉ちゃんは昔からこうだ。
「嘘じゃないよ。かすみは間違いなく綺麗になった。……もしかして、彼氏でもできたの?」
「いっ、いないいない!」
一瞬どきりと心臓が跳ねた。
「かすみー、今夜はすき焼きだって。卵が足りないから買い出しに行こう!」
「それなら私一人で買いに行って来るよ。お姉ちゃんは帰ってきたばっかなんだからゆっくりしてなよ」
私がリビングに入ると、お姉ちゃんはお母さんと一緒にキッチンに立っていた。
「そうよ、かすみに頼んで風花はゆっくりしてなさい」
お母さんにそう言われるとなんだかムッとしてしまう。
「いいのいいの。久しぶりだし地元をゆっくり歩きたい気分なの。だからねっ、かすみ一緒に行こう?」
「お姉ちゃんがそう言うなら……」
お姉ちゃんは綿毛のようにふわふわとした柔らかな笑顔で私の腕を掴んできた。
久しぶりにお姉ちゃんと一緒に出かけれるなら、それが例えスーパーだとしても素直に嬉しい。
お姉ちゃんは忙しいし、自分のやりたい事を追いかけてるわけだから私は大人しくお姉ちゃんが帰ってくるのを待ってた。
いろんな事を制限して、我慢して、お姉ちゃんは今の立場にいる。だからそれを邪魔したくない。
そう思ってただけに、お姉ちゃんと一緒にいられるこの時間は私にとって、とても貴重なものだった。
「かすみ、なんだかしばらく会わないうちに綺麗になったね」
家を出てすぐのことだった。お姉ちゃんはそう言って私の頭を撫でてくる。
「なってないよ。綺麗になったのはお姉ちゃんの方でしょ」
身内のよしみというやつだろうか。お姉ちゃんは昔からこうだ。
「嘘じゃないよ。かすみは間違いなく綺麗になった。……もしかして、彼氏でもできたの?」
「いっ、いないいない!」
一瞬どきりと心臓が跳ねた。