甘々王子に懐かれた!?
「な、なんで……!」
「話したいこと、いっぱいあるんじゃない?それなら、放課後に行きなよ。今日はどこの部活も停止の日だから」
そうか……。
それもそうだ。
幸の言葉によって頭が冷やされる。
「なんて言おうかな……」
――――――
「どうしたの、優茉ちゃん!優茉ちゃんから来てくれるなんてっ」
今は放課後。
先輩の教室に行って、人気の少ないところに呼び出した。
きっと呼び出された理由はわかっている。
「あの、先輩ですよね?とめてくれたの」
「……なんで俺だと思ったの?」
「先輩だからです」
よくわかんないの、と先輩はくすくす笑った。
この反応ということは、とめてくれたのは先輩で間違いないようだ。
まぁ、先輩じゃなかったら誰だよ!って突っ込みたいところだ。
「ありがとうございます」
「別に、そんな……。というか、俺が原因だったんだから、俺が解決するのが当たり前ってものでしょ?」
それが当たり前だと言える人は少ない。
だから、先輩は凄いんですよ。
なんて言ったら、調子乗りそうだから言わないけど。