甘々王子に懐かれた!?
いわゆるデートですか?
約束していた土曜日になった。
先輩とは駅前に九時集合ということに。
昨日から、大好きなジェットコースターにのれるとウキウキしていると、顔からその嬉しさが滲み出ていたのか、お母さんになにかあるの?と聞かれた。
ジェットコースターに乗れるんだ、と大きな声で言うと、お母さんはそれだけ?とよくわからないことを言ってきた。
「お母さーん、服おかしくない?」
「別におかしくないわよ。……もしかして、今日、男の子と遊ぶの?」
「は!?ち、違うよ?」
なんだか、男の子と遊ぶとお母さんに伝えるのは照れくさくて否定する。
別に、やましい関係じゃないのに。
「ばっればれよ。男の子となんでしょ?別に否定しなくてもいいじゃない。なに、彼氏なの?」
彼氏!?
「違うよ!友達みたいなものだよ」
「ほんとにぃー?」
ジロジロと私を疑ってくるお母さん。
やめてよ、お母さん!
別に先輩とは友達みたいなもんだから……!
「まあ、楽しんできなさい。その子の名前、なんていうの?」
「八田 慎助先輩だけど……?」
「えっ……?」
名前を告げると、お母さんの様子がおかしくなった。
驚いたように目を開いて、口に手を当てる。