甘々王子に懐かれた!?
――――――
「楽しかったなぁー。やっぱり、あのジェットコースターが一番すごかったなぁ」
入口のところまで来ると、二人で名残惜しくなって止まり、先輩は感傷に浸っていた。
かという私も、出るのがものすごく惜しく感じていた。
「何回も乗れますね、あれは」
何より注目されていたジェットコースターは、何回も何回も乗った。
それでも乗り足りないほど、楽しかった。
ここにはまた来なくちゃ。次は開園と同時に入ろうかな。
「あれーっ、はっくんじゃない?」
「え……」
はっくんとは、他の誰かかと思いきや先輩のことだったよう。
返事をした先輩は、その姿を見て困惑していた。
呼んだのは、美人な女の人。
服のセンスも抜群で、自分に似合う服をよーく分かっている人だ。
「はっくんだよね!久しぶりーっ」
女の人は、来ていた友達になにか声をかけてこちらに走ってきた。
隣にいる先輩は、困惑したまま。
どういう事ですか……?彼女、さん?元カノさん?
「なんで……」
「なんでって、ここに遊びに来てたの。はっくんったら、本当にイケメンね。また、恋人になる?」
また恋人に、ってことは、元カノさんか。
こんな美人な彼女さん……。私とは大違い。