甘々王子に懐かれた!?
一緒に帰ろですって!?
私の胸はおかしくなってる状態のままで、そんな中原因の先輩と一緒に……?
「優茉ちゃん、今日お誕生日でしょ?お祝いしたいなぁ」
今日はちょっと……と控えめにお断りしようかなって思ったのに!
お祝いしたいと言ってくれるその親切心を私は踏みにじることができるほど、残酷な奴じゃないので……。
「……帰りましょう」
「やったー!じゃあ、放課後ね!教室で待ってて!」
うるさっ。うん、とてもうるさい。
ファンクラブのほうは先輩が何かやってくれたようで、何かを仕掛けてくる子はもういない。
……ただ、セリカさんという人が気になるけど。
教室に戻って、幸に報告すると、待ってましたと言わんばかりの顔で頑張れと応援された。
何を、と聞きたかったのに、一人で妄想の世界に入った幸は止められず、私は無言で幸の妄想時間を待った。
そして、放課後がやってきた。
―――――
「あんのバカ先輩……っ」
赤坂 優茉、只今大変キレております。
誰にだって?もちろん、放課後教室で待っててと言ったあの先輩にです。
待ってて、と言ったのはあの先輩。
私はそれに仕方なく?仕方なくね、従って待ってたわけ。というか、現在進行形で待ってるわけ。待ってるなうなわけ。
なのに、三十分経っても来ないなんて、何やってるんだ!