甘々王子に懐かれた!?


「なにも……食べない」




確かにお腹は空いている。


でも、食べるということは、即ち芹香からプレゼントを貰うということ。


貰いたくない。




「ええ?なんで?食べないの?いーっぱい食べていいんだよ?」




そう言いながら若干上目遣いの芹香。


世間一般でいえば、というか俺からしても芹香は可愛い部類に入る。


横から見ても、前から見ても、整った顔立ちで何をしても様になる。


だから、俺も告白をオッケーした時があったわけだけども。


性格は……、最悪だった。


そばにいて貰ったものは、物と苦痛。


我慢することってこんなに辛いんだって、勉強させてもらったよ。




「じゃあ、勝手に頼むよ?」




何が何でも自分の意思を貫き通す芹香。


邪魔するものは、排除。




「帰りたいんだけど」




「ダメ。今日は話があるから」




きっとこれには優茉ちゃんも絡んでるのかな。


だって、遊園地の時に品定めをするように優茉ちゃんを見ていた。


それに優茉ちゃんは怯えていたし。




「今日だけだから」
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