初愛~初めて愛というものを知った~
笹倉響海。14歳。中学3年生になりました。
莉久とはあれからも、普通の友達としていてくれてます。
唯一変わったことといえば部活の顧問の先生。
私と莉久はソフトテニス部に所属している。
今までお世話になった顧問の先生が転勤でほかの学校に行くことになったのと同時に、新しい先生がテニス部の顧問になることになったのだ。
しかし、その先生は数々のテニス部の部員を育て上げ、優勝させてきた、凄腕の先生だった。
今までとは違う練習メニュー。
今までとは違う部活内の空気。
全てが本格的になって、最初のうちは大変だった。
が、女子と男子で合同の練習をすることがあり、
その分男女の壁が狭まったのもあって、
部活は楽しくなっていった。
「先輩。」
「あ。次の試合瀬戸くんと?」
「そっす。おねしゃーす」
この試合がきっかけで、よく話すようになった。
‥‥今思えばとても懐かしい。