恋路

そして気付けば8月になっていた。


もうすぐ私の20回目の誕生日だ。


今年も誕生日に彼氏なしか〜なんて思って今日もまたバイトに向かった。



「おはよ〜ございま〜す」


やる気なく入って行くと高尾サンだけが調理場にいた。


「おはよ〜ございます」


いつものようにぼそっと言った。


だが、今日は高尾サンがそれ以上話しかけてきた。



「あのさ〜番号教えてくんない?」


「え?」


私は耳を疑った。



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