俺の恋路はいつも

俺が好きになるヤツはいつも

「りゅうじ！なにしてるのー！？」



小さい頃からいつも俺の隣にはこいつがいた。



「がっこうたんけん！」


「たんけん？」


「ぼくたちがもくようびにゅうがくする、がっこうみにいきたいの！」



遠い記憶。
俺と紗奈はいつも一緒だった。



「え！たのしそう！さなもいく！」



俺がなにかする度に必ず紗奈がついてきた。

俺と紗奈はマンションの向かいに住んでいて、幼なじみってやつ。



「おう、いこうぜ！」



こうしていつも手を繋いで歩いていた。


俺が紗奈のことを好きになるのに、時間なんてかからなかった。
当然、紗奈も同じだと思っていた。

でも、まだ小さい俺は当然誰かと付き合うとかそんなことは考えてなくて。
ただ、紗奈とずっと一緒だといいな。なんて子供心に思っていたのを覚えている。



「あー！りゅうじ！もうくらすはってあるよ！」


「さな、もうすこしこえちいさくしろよ」



なんて言いつつ、クラスが書かれた紙を見る。