つれない先輩



ため息をついて、呆れ顔で振り返る、私の大好きな東澄(アズマトオル)先輩。



「本当に毎回毎回、そういう冗談ばっかだなお前は。」


「へへへ、今日はストレートに愛情表現してみましたー」



そして、委員会の度に東先輩に絡みまくる私、柴崎杏花(シバサキキョウカ)と申します。



「あと少しで本の整理終わるんだから、とっとと終わらせて帰るぞ。」


「はーい。」



図書委員の仕事は、意外と多い。
今日は本の整理が中心だ。

もうほんと、みんなちゃんともとの場所に戻して。お願い。


「先輩、帰りになんか食べて帰りません?」


「予備校だから無理。受験生になに言ってるんだお前は。」


「え、え、じゃあ受験生じゃなかったら一緒に行ってくれてたんですか!?」



「無駄にポジティブだな。」


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