【詩】レクイエム(Aさんへの鎮魂歌)
3 遠くの街で
     【遠くの街で】

スクランブル交差点の上は

秋の夕焼け

鰯雲を焦がすような

秋の夕焼け


空なんて

見上げる余裕のない人の群れ

その中の一人になって

黙って歩く


ときどき 咽の奥が つまって

息が できない のに

生きて いる

のは  と て も


ふ  し  ぎ 


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