このままでいたいから
それは、何気ない日常の連絡の一部からだった。
私は突然の家の用事のせいで部活を休むことになった。
私はあの時、もちろん今もそうだけど部活がすごく楽しくて、休みたくないと親に訴えた。
その願いは受け入れられず、私は先輩に連絡した。

私:明日急用が入っちゃったので休みます

先輩:了解
   連絡ありがとな

今まで他人の顔色をうかがって生きてきた私はその時、強い違和感を感じた。
前回休みの連絡をした時、“ありがとう”なんて言われなかった。
私には一つ、思う節があった。

私:……先輩、今日の事堪えてます?

その日、部長である晶紀先輩は自分の考えていた活動方法がうまく通らず、どこか辛そうな顔をしていたのを思い出した。


帰って来たのは先輩だから、という理由の伝わってくる強がりのメッセージだった。


きっと、そんな人だったから、私は支えてあげたいと思ったのだろう。
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