年下のオトコノコ。
「駿介に返してもらお。」
そう言うと
「ダメに決まってんでしょ!」
喧嘩してるんだったら、尚更。
仲直りのきっかけくらいにしなさい!
なんて晴香に言われてしまう。
「喧嘩じゃないんだってば…。」
大きなため息をついて、私は食べ終わったお弁当箱を片付ける。
『いつまでも中途半端なことしてると、どっちも誰かに取られちゃうからね。』
いつだったか晴香に言われたことを思い出す。
「まさに今だわ…。」
「何が?」
「どうしていいのか全然分かんない。」
「まあ、とりあえず大地先輩が本当に夏恋先輩と付き合ってるのか、それが一番よね。事実なら失恋ってことで。次に向き合えるでしょ。」
「晴香ってそういうとこドライだよね。」