年下のオトコノコ。
ちょうどその時、私のスマホが鳴り、晴香から早く帰ってこいと連絡が入る。
「人使い荒すぎ…。」
電話を切って教室へと戻ることにした。
「ねえ、先輩。」
「ん?」
「俺も、“星羅先輩”って呼びたい。」
「うん、いいよ。」
「うわー、やっぱりダメか…ってえ!?いいんですか!?ええ!?」
「何、そんな驚く?」
「うわ、めっちゃ嬉しい!後で俺もメイド喫茶行きますね!」
「いやいいよ来なくて。」
すっかり涙も落ち着いたので、「じゃあね、ありがとう」とだけ告げて、私は校舎裏をあとにした。
その場に残った水嶋くんは、そっとガッツポーズをしていた。