年下のオトコノコ。
本部へと戻ると、三年生に
「あとは大丈夫そうだから、ステージの方戻って貰って大丈夫だよ。」
と言われ、体育館へと向かう。
なんだか足取りは重たい。
『自分の彼女すら守れないような男に、俺、大好きな先輩のこと渡したくないです。』
先ほどの水嶋くんの言葉を思い出す。
「彼女、かあ…。」
水嶋くんにはそう見えてたんだろうか。
一緒に帰ってる時も会ってたし、私が大地先輩を好きなことも知ってる。
そりゃ、そう思ってもおかしくないよね。
後で誤解だって伝えなくちゃ。
そんなことを考えているうちに、体育館へと到着する。
ステージ裏を見渡せば、後輩たちに指示をしてる大地先輩の姿を見つけた。