年下のオトコノコ。
「えー!なになに!?喧嘩終わり!?」
朝からテンション高めで晴香が入ってくる。
「喧嘩してないから!」
「えー、おはよー水嶋くん!」
「ちょっと無視!!」
「あ、星羅もおはよ。」
「いや、そういう意味じゃなくて。」
「なによ〜、嬉しそうじゃん。」
「もー、駿介も晴香もうるさいなあ。」
ぷん、とその場を離れ、私は自分の席について一時間目の教科書を準備する。
「なに、押してダメなら引いてみろ作戦やめたの?」
晴香は水嶋くんにそう聞く。
「え、なんすか、それ?」
「はーん、やっぱり何かあったんだ〜。」
なるほどね〜なんて晴香は納得したように席につく。
「優斗ももう教室戻れよ。」
「はーい。」
駿介に言われるがまま、水嶋くんは教室をあとにした。
「先輩、今日も大好きですよ!」
それだけ大声で言いながら。