年下のオトコノコ。
「星羅みたいな奥手には、ストレートに来てくれる水嶋くんみたいな子に引っ張って貰った方が似合ってんじゃない?」
「引っ張って…ねぇ…。」
「星羅が気にしてるのって年下なだけじゃん。そんなのどうでも良くない?」
「気にしてるっていうか、そもそも年下なんて眼中にないし。」
「はいはい、そこ!眼中にないじゃなくて、まずは眼中に入れてあげてください!」
何回も同じこと言わせないでよ、なんて最後のひと口、アイスを頬張りながら話す晴香。
いつまでも中途半端なことしてると、どっちも誰かに取られちゃうからね。
そう忠告して、晴香は再び宿題へと意識を向けた。
中途半端、なのかな…。
告白は断ってるし、私これ以上やれることなくない?
「全然分からん…。」
うなだれるように私は机に突っ伏した。
「なに?関数も分かんないの?じゃあ数学後回しにしたら?」
「そっちじゃない…。」