恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
「あ、そうなの。じゃあ三人で飲みに行こうよー」
ええっ?!
速攻の切り替えし、しかも強い。
私は全然三人でもいいよー、と明るく言われてしまえばそれを拒否すれば私の方がワガママみたいになってしまう。
負けた……とがっくり力が抜けそうになったその時だ。
東屋さんが、呆れた声で池内さんを窘めたのは。
「馬鹿言ってないで。今日は一花と先に約束してたんだよ」
「えーっ、いいじゃないですかぁ」
「池内さんもいい加減ちゃんとした男作れば」
池内さんの手を、やんわりと振りほどく。
東屋さんの言葉は、どうやら彼女には地雷だったらしい、少しむっと眉を顰めていたけれど。
「行くよ」
と、言って、東屋さんは構わずに、袖を握る私の手を取った。