恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】

「パンが無いけどビスコがあるって」

「ビスコ美味しいですよ」

「知ってるけど……なんかお前の食生活心配になってきた。ちゃんと食ってんの?」

「ビスコと牛乳だと、結構おなか膨れるからちょうど良くて」

「子供のおやつか」

「今日はたまたまです! 普段はちゃんと食べますってば!それに自炊もしてますし」

「へー、料理出来そうとは思ってなかった」

「……そんなに上手くないけど」

「じゃ、今度作ってもらおうかな」



ちう、と徐に唇を吸われた。
軽く弾むようなキスを、何度も。



「あの、ほんとにもう、誰か来ちゃう、」



しっかりと腰を抱かれたままで、顔だけ避けようとするのだけど、面白がって追いかけてくる。



「ん、じゃあ1分だけキスさせて」

「……じゃあ1分……て、長!」



抗議虚しく、キスは深くなり私の手はスーツを握る。

< 193 / 310 >

この作品をシェア

pagetop