恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
「パンが無いけどビスコがあるって」
「ビスコ美味しいですよ」
「知ってるけど……なんかお前の食生活心配になってきた。ちゃんと食ってんの?」
「ビスコと牛乳だと、結構おなか膨れるからちょうど良くて」
「子供のおやつか」
「今日はたまたまです! 普段はちゃんと食べますってば!それに自炊もしてますし」
「へー、料理出来そうとは思ってなかった」
「……そんなに上手くないけど」
「じゃ、今度作ってもらおうかな」
ちう、と徐に唇を吸われた。
軽く弾むようなキスを、何度も。
「あの、ほんとにもう、誰か来ちゃう、」
しっかりと腰を抱かれたままで、顔だけ避けようとするのだけど、面白がって追いかけてくる。
「ん、じゃあ1分だけキスさせて」
「……じゃあ1分……て、長!」
抗議虚しく、キスは深くなり私の手はスーツを握る。